厚いテクスチャの向こうで / ピングドラム感想

ピングドラム、見たのと同時期に「テクスチャ」の概念を拾いまして、考察班ごっこするのによかったので、その線で物語を読んでます。」

ピングドラムwikiによると、地下鉄サリン事件を連想させる場面がある」
「そうですね。ただ、地下鉄サリン事件への参照は、劇中では単なる賑やかしと言うか、本質ではないように思います。
(言及したら負けなゲーム、というほどではないですが。)
ピングドラムでは、テロリストの兄ちゃんが死者として登場し、アクティブに物語上で活動しています。
だからあの作品世界では、死者が出たとしてもそれが本当に死んだのか比喩なのかわかりません。
「本当に死者が出た。本当に主人公たちの両親は非道なことをした」という話をしようとするとき、その切実さをあの作品世界では表現するために、現実の事件を参照するという手が有効だった(というか他に手がなかった)のではないかと。」
「ふうん。どうかな」

「個人的には、南極探検隊が何だったのか、良い「見立て」が見つからなくて、引っかかっています。誰か良い仮説があったら教えて欲しいのですが」

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